サプリメントの正しい摂取方法とは? サプリの成分を効率よく機能させる生活習慣について
一般的にサプリメントを飲むと、不足している栄養素を補うことができるとされていますが、正確に言えばサプリメントはただ摂取するだけでその栄養素や成分が働くわけではありません。
正確にお伝えすると、サプリメントを摂ることで、どの部分を克服ができ、どの部分を補うことができないのかをしっかり把握し、さらにどのような生活習慣の改善を図らなければいけないのかを知る必要があるのです。
つまり、逆をいえば、生活習慣も同時に改善していかない限り、サプリメントをいくら飲んでいてもその効果を十分に発揮させることができないともいえるのです。
そこで今回は、サプリメントの正しい摂り方と同時に、摂ったサプリメントが確実に体内で機能するためにはどのような生活習慣を身につければよいかをお伝えしたいと思います。
サプリメントは不足した栄養を補う栄養補助食品
現代の食生活において問題となる必要な栄養素の不足や偏りをサポートし、スムーズに補うために作り出されたのがサプリメントです。サプリメントは、粒やカプセル状のものが多いので、薬と同じものという捉え方をされがちです。
ですが、薬とは治療を目的とした薬理作用を持つものですが、サプリメントは食事では補給しきれない栄養を補うもの、という決定的な違いがあります。つまり、機能的には食品の一種といえます。
ただ、食事のように満腹感があったり、味や香りを楽しむものではない、という性質から、食品と薬の中間にあるもの、と考えるとよいでしょう。
また、食事では十分得られない副栄養素を別の食品で補おうとすると、どうしても摂取カロリーも増えてしまう傾向が強いですが、サプリメントえだれば、カロリーを含まずに必要な栄養だけを効率よく補給できるように加工されています。
食品のカロリーのある部分を取り除いて作られたもの、といえるのがサプリメントなのです。
サプリメントを補給する正しい順番とは?
サプリメントを摂るときは、それぞれの性質をしっかり把握し、優先順位に従って摂取すると、より効果的に取り込むことが可能です。まず、サプリメントは次の4つに分類できます。
(1)ビタミン、ミネラル、プロテイン
(2)ファイバー、レシチン、プロテイン
(3)コエンザイムQ10、クエン酸、核酸、乳酸菌、コラーゲン、グルコサミン、コンドロイチンなど
(4)イチョウ葉エキス、カモミール、ガーリック、エネキシアなどのハーブ
(1)は新陳代謝に必要なサプリメントで、全ての人間に共通しており、体の基本的な機能の維持にも不可欠です。(2)は、健康維持のために欠かせないもので、特に日本人特有の必須サプリといえます。
また、双方ともベースサプリメントで代謝にかかわる重要な栄養素です。他の物で代用ができないため、まずはこの6種類をしっかり摂取する必要があります。
(3)は準栄養素のサプリで、(1)の栄養素により体内で大半が合成されています。(4)は植物の薬理成分を利用するものです。また(3)(4)はオプショナルサプリメントで、体調や体質にあわせ、その症状や効能をもとめて一時的に摂取します。
ベースサプリメントを摂取するべきタイミングとは?
サプリメントは、食事と同じタイミングで摂るのが基本的な考え方です。食事と同時に摂取することで、吸収率もアップするからです。栄養素はそれぞれに性質がありますから、それにあわせて摂ることも大切です。
ビタミンB群とCは水溶性で代謝が早く、朝摂っても夕方には尿となって排出されてしまいますから、朝・夕の補給が必要です。プロテインは、朝食のときに牛乳やヨーグルトに混ぜて摂るのが一般的で、筋肉をつけたい人や成長期のお子さんなどであれば、夕食時か、運動の直後に摂取するのが理想的です。
ファイバーは毎食時の補給が望ましいといえます。レシチンは、代謝のためには夕食時に摂取し、メニューに大豆製品がなかったといには多めに摂ったほうが良いと思います。
ただ、必要なサプリメントを最初から全部摂るというのは大変なので、少しずつ段階を踏んで、補給する種類を増やしていうと良いでしょう。
最初のステップで摂取したいのは、マルチビタミン、マルチミネラル、プロテインです。これらを最初は朝食時に一度に摂ります。1日3回という表示のものは、朝・昼・夕の食事の際に摂取するようにしましょう。
サプリメントを効かせるためには代謝アップが鍵
前述のように、サプリメントはただ飲んだだけでは、その効果を十分に発揮することはできません。その鍵となるのが生活習慣の改善による代謝アップです。
つまり、「運動をしない」という習慣をやめ、しっかり日常生活において運動を取り入れ、代謝を上げていくことで、より効果的にサプリメントの効果が期待できる、というわけですね。
運動といえば、有酸素運動を連想される方も多いと思いますが、基礎代謝に関わる運動は筋力をつける効果のあるダンベル体操などのレジスタンス運動です。筋力がつくと、基礎代謝が増えるだけでなく、エネルギー代謝も増加します。
有酸素運動は、脂肪を燃やすのに適した運動ですが、ある程度の筋力がついてから行うとより効果的です。脂肪の大半は筋肉で燃焼されます。同じ運動をしても、筋肉の量が多ければ、消費されるエネルギーはそれに比例して増えていきます。
ですから、有酸素運動の効率も良くなるわけですね。軽く息がはずむくらいの強さで、20分以上、体を動かすのが有酸素運動のポイントです。ウォーキングやサイクリング、水中歩行など、週2~3回くらいから始めると良いでしょう。